お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015を読んで心に留めておきたい8つのこと



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お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015 知的人生設計のすすめ

 

私の大好きな作家、橘玲さんの 『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015 』。12年ぶりの全面改訂版。個人的に心に留めて置きたいことを以下に記しておく。

 


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1.サラリーマンでもお金持ちになれるかも知れないけれど、遅すぎる

欧米や日本のような豊かな社会では、特別な才能などなくても、勤勉と倹約、そしに共働きだけで、誰でも億万長者になって経済的独立というゴールに到達できます。(p.43)

そう、裕福な日本に生まれた私たちは、サラリーマンでも徹底的な勤勉と倹約・共働きだけでミリオネアになれる(詳細は本書)。

問題は、サラリーマンの給与体系では、ミリオネアの夢は(たとえ実現したとしても)退職金を受け取るまで待たなければならない、ということです。もっと早く経済的独立を達成するためには、どこかに「近道」を見つけなくてはなりません。(P.43) 

でも、定年まで徹底的な勤勉と倹約の生活をしミリオネアになれたとして、その人生は幸福だろうか。人それぞれだろうが、私は幸福だとは思えないし、遅すぎる。遅すぎるとすると「近道」が必要だが、その「近道」が、本書に記載されている「黄金の羽根」(制度の歪みから構造的に発生する”幸運”。手に入れた者には大きな利益をもたらす。)を拾うことだ。

 

2.「お金持ちの方程式」は世界にたったひとつ。最速で「お金持ちになる方法」は税金を払わないこと

資産形成=(収入ー支出)+(資産×運用利回り)この方程式から、お金持ちになるには次の3つの方法しかないことがわかります。①収入を増やす②支出を減らす③運用利回りを上げる(P.58,59)

「お金持ちの方程式」は世界にたったひとつしかない。すべてのマネー本は、上記①〜③のいずれかだ。

最速の資産形成法は税金を払わないことである(中略)自営業者(あるいは中小企業の経営者)になって、税金を払わないことです。(P.75)

最速で「お金持ちになる方法」は、税金を払わないこと。税金を払わないためには、サラリーマンではダメで、自営業者(あるいは中小企業の経営者)になるしかない。 

 

3.自分自身が一番の資産

あなたが仮に、1年間働いて年500万円の収入を得るとします。市中金利を1%として資産運用で500万円の利益を得るには5億円の元本が必要です。あなたの能力を一種の株式と考えれば、その価値は5億円ということになります(500万円÷1%)。この巨額の”資産(人的資本)”からすれば、あなたが持っている数百万円の金融資産など、問題にもなりません。あなたがいますべきことは、5億円の人的資本を10億円、20億円へと増やしていくことです。(中略)資産運用の初期においては、金融資産に投資するよりも、人的資本に投資した法が合理的です。なぜなら、他人はあなたのために働いてくれませんが、あなたはあなた自身のために真剣に働くだろうからです。(P.69) 

気づいていない人が多いが、実はほとんどの人にとって一番の資産は、自分自身だ。10万円や100万円の資産運用を考えるよりも、自分自身の資産価値を徹底的に上げる、自分自身に投資すべきだ。

 

4.株式投資は最高のギャンブルである

パチンコよりもはるかに勝率の高いギャンブルが存在します。それが、株とバカラです。ラスベガスのギャンブラーがバカラを好むのは、1回あたりの手数料コストが0.5%と圧倒的に低いためです。一方の株式売買も、手数料自由化によって、ネット証券を使えば往復0.5%程度まで下がりました。これは、パチンコの手数料率と比べても6分の1。手数料率50%の宝くじや、25%の公営ギャンブルとは比べ物になりません。そのうえ、証拠金の3倍まで投資できる信用取引や、10倍までポジションの持てる先物取引を使って投資にレバレッジをかけることも可能です。株や先物・オプションは、現在のところ、この世でもっとも勝てる可能性の高いギャンブルです。だからこそ、相場が上がろうが下がろうが、熱烈なギャンブラーが手数料というテラ銭を払ってゲームに参加するのです。(P.109) 

ギャンブルでお金を稼ぎたいのであれば、手数料コストを意識するべきだ(馬が好きで競馬をやることなど趣味でやるのは否定しない)。なぜなら、長く続けると手数料コスト分だけ必ず損をするからだ。そういった意味で、株・先物・オプション・FXなどは、価格競争でいまや手数料コストが圧倒的に低い、最高のギャンブルとなった。

 

5.家を買うのは株式投資と同じ

マイホームと賃貸どちらがいいのか、という議論をよく目にする。

「マイホームの購入は不動産投資で、住宅ローンを組むのは不動産投資にレバレッジをかけることだ」というのは1+1=2と同じくらい簡単な理屈ですが、原著から12年たっても相変わらずほとんど理解されてません。(P.87)

でも、マイホームの購入はレバレッジを掛けて不動産投資すること以上でも以下でもない。

銀行預金から株式・債券、不動産まで、すべての資産を同じ基準で評価するのが、資産運用の基本的な考え方です。(中略)持ち家の購入は、不動産投資そのものです。購入した家に自分で住むか、他人に貸すかは、たんに利用法の違いに過ぎません。(P.122)
私はマイホームを否定しているわけではありません。マイホーム(不動産)に資産としての特権的な優位性があるわけではあるわけではない、という当たり前のことを述べているだけです。(P.138) 

マイホームと賃貸どちらがいいのか。答えは、どちらがいいということは無い(ただし、新築マイホームを持ちたい、という日本人の心理的バイアス分だけ、経済合理的では無いかもしれない)。

 

6.生命保険は損をすることに意味がある

生命保険は、原著で述べているように、その本質は「不幸な出来事が起きたときに当せん金額が支払われる宝くじ」ですが、保険会社は”家族への愛情の証”と宣伝しています。(P.139)
保険は損をする可能性が高い商品ですから、最低限の保証さえ確保できれば、それ以上は無駄です。(P.141)

生命保険は損をすることに意味がある。最低限の保証以上の保険を掛けるぐらいなら、別の資産運用をしたほうがいい。"家族への愛情の証"という宣伝文句に惑わされてはいけない。

 

7.リスクを取らなければ真の自由は手に入らない

経済的な独立を達成して真の自由を手に入れるためには、いつかリスクを取らなければならないのです。(P.254)

サラリーマンでは真の自由を手に入れることはできない。もし、手に入れたいのであればいつかリスクを取らなければならない。

あなたは、ホームレスとなって、残飯を漁って生きていく現実をこの目で確認しなければいられない、そんな衝動に駆られたことがあるでしょうか?(中略)パークハイアットの贅を尽くしたレストランの席に座ると、私は、この暗い公園に目を向けずにはいられません。なぜならそこには、薄汚れたダンボールハウスに済み、残飯を漁る私がいるからです。あなたには、この恐怖の肌触りがわかるでしょうか?もしそうなら、あなたもまた、リスクを負って生きることの意味を知っているはずです。(P.260)

リスクを取るということは、自由を手に入れることが出来るかもしれないが、ホームレスになるかもしれないということだ。この意味を知らないのであれば安易にリスクを取ってはいけない。

自営業になってみて痛感したのは、「好きなことしかやらない」と決めれば人生における面倒な問題の大半は消失する、ということです。世の中には、(おそらく)5%の割合で、正常な人間関係を結ぶのがきわめて難しいひとがいます。仕事上のほとんどのトラブルはこの”やっかいなひと”がもたらすのですから、苦しさから抜け出すには、そういうひとと付き合わない選択肢をこちらが持てばいいだけです。組織から自由になれば理不尽な人間関係のなかで「倍返しだ!」と叫ぶこともなくなるでしょう。そのうえ、通勤と会議がなくなれば自由な時間が劇的に増えます。私は1年の4分の1程度を海外で過ごしますが、これが可能になるのは無駄なことに時間を費やす必要がなくなったからです。人生は有限であり、私たちにとってもっとも貴重なのはお金ではなく時間です。それを考えれば、経済的独立によって得られる「自由」の価値はなにものにも換えられません。経済的独立というのは、使い切れないほどの大金を稼ぐ、ということではありません。(P.253)

でも、そのリスクを取ってでも、経済的独立を達成して「真の自由」を手に入れることは、ものすごく魅力的だ。

 

8.国家は人生を最適設計するための道具だ

『黄金の羽根』を執筆中によく聴いていたのが、ルー・リードの「Walk on the Wild Side(ワイルドサイドを歩け)」でした。そこから、原著でも「あとがき」の見出しを「Don’t Walk on the Dark Side(ダークサイドを歩くな)」としました。”ダークサイド”とはもちろん、国家によって惜しみなく奪われる側にいることです。(中略)経済的に成功するためには、経済合理的でなくてはならない。国家は神聖なものでも、崇拝や愛情の対象でもなく、人生を最適設計するための道具だ。(P.262)

国家に奪われる側にいてはいけない。常に経済合理的でなくてはならない。目の前に『黄金の羽根』が落ちているのであれば、きっと拾うべきだ。「真の自由」を手に入れよう。

 

 

お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015 知的人生設計のすすめ

お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015 知的人生設計のすすめ

 

目次

「黄金の羽根」ができるまで

1 人生を最適設計する資産運用の知識(世界にひとつしかないお金持ちの方程式

 誰も知らない資産運用の常識

 不動産の呪縛を解き放つ法則

 生命保険は損をすることに意味がある

 見えない「貧困化」が拡がっている)

2 人生を最適設計するマイクロ法人の知識(国家に惜しみなく奪われるひとびと

 「個人」と「法人」、ふたつの人格を使いこなす

 マイクロ法人で人生が変わる

 不可能を可能にする奇跡のファイナンス

 税金について知りたいほんとうのこと

 税務調査の裏と表)

3 人生を最適設計する働き方(クリエイティブクラスとマックジョブ)

 

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