我々は本当に自分で決めているのか?
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人間の不合理な行動についてのプレゼン。一見自分で決めているように感じていることでも、実は不合理な行動をしてしまっていることに気づかせてくれるおすすめの動画です。投資をする上で、長期的なリターンを見た場合合理的な行動は非常に重要だ。投資家必見のプレゼン、是非ご覧ください。
http://www.ted.com/talks/dan_ariely_asks_are_we_in_control_of_our_own_decisions?language=ja
日本語訳
不合理な行動について話します あなた方のことではありませんよ もちろん (笑)
MITに行って数年後 論文を書くのはそんなに楽しいことじゃないと悟りました 読んだ人がいるかは分かりませんが 読んでも面白くないし 書くのもあまり面白くありません 書くほうがもっと退屈です ですから もっと面白いことを書くことに決めました それで 料理の本を書こうと思いつきました 本のタイトルは 「パンくずなしの食事 -- 流し台の上で食べる技術」 (笑) これは台所を通した人生の観察になるはずでした 私はこのアイデアに夢中になって 研究について少し 台所について少し書くつもりでした 私たちは 台所でいろんなことをするので面白いと思ったんです 2、3章書いたところで MITプレスに持っていったら 言われました 「いいね、でもウチ向きじゃない 他所を当たって」 他も当たってみましたが 皆口をそろえて 「いいね、でもウチ向きじゃない」
誰かがこう言うまで 「君、これを本気でやりたいなら まず自分の研究について本を書いて実績を作んなさいよ そしたら別な本を書けるチャンスだって出てくる 先にやるべきことをやることです」 「でも研究については書きたくないんだ 一日中やってるんだ 他のことを書きたい もっと自由で、制約のないものをさ」 この人は 大変力強く言いました 「道はこれしかありませんよ」 だから私は言いました「仕方ないな」 「他にどんな方法もないなら、自分の研究について書いて それから、料理の本を書をくぞ」と思い 長期休暇を取って 自分の研究について書きました
これは2つの点で結構楽しいものでした 最初に 書くことが楽しかったです でも、もっと面白かったのは 人から学ぶようになったこと ものを書くには素晴らしいご時世です 沢山のフィードバックがもらえます 人は彼らの個人的経験や、実例 同意しない点、微妙な違いなどを 書いてきてくれます ここに居る数日の間にも 今まで考えたこともないような 究極的に偏執的な行動を知ることになりました (笑) それはまったく素晴らしいことだと思います
さて 不合理なふるまいの話です 不合理性の象徴として 目の錯覚を いくつかご覧いただきましょう この2つのテーブルを見てください この錯覚は見たことがあるでしょう どちらが長いでしょう 左の縦になったテーブルか 右に横になったテーブルか どちらが長く見えますか? 左の方が長いということに反対の人はいますか? いませんね? ありえません しかし 錯視の良いところは 間違いを簡単に示すことができる点です 線を加えて見ましょう 助けになりません 線を移動させてみましょう 私が線を短くしていないと信じてもらえれば あなたが目に騙されていることを証明したことになります さて 興味深いのは この線を取り除くと まるでこの1分間に何も学ばなかったみたいです (笑) これを見て こうは言えません「わかった、これで、ありのままに見えるぞ」 そうですね? こっちのほうが長いという感覚を 打ち破ることは 不可能です 直感は我々を 繰り返し予想通りに欺くのです それについて ほとんど打つ手はありません 定規を持って 測り始める以外は
これは別のものです 私の大好きな錯視の1つです 上の矢印が示しているものは何色に見えますか? 茶色 ありがとう 下のは? 黄色 実は同じ色です 同じ色に見える人はいますか? すごく難しいです 立方体の残り部分をすべて覆ってみると これらが同じ色であることがわかります 信じないなら、後でスライドを手に入れて 同様の細工をして同じ色であることを確認してください この場合も 目隠しを取ると 錯覚が復活します この錯覚を避ける方法はありません 色盲の人なら、これは見えないかもしれませんね 錯覚を象徴的に 捉えてみてください
視覚は我々の最も優れた能力であり 脳の大きな部分が視覚に使われています 他の何よりも大きい 他の何をするよりも多い時間を"見る"ことに費やしています 人間は視覚に合わせて進化しました この得意とする視覚で 予想通り 繰り返しミスをするならば 得意でない分野でミスしない 可能性はどれほどでしょう 例えば 投資の判断とか (笑) 我々の進化に関係がなく 脳にそのための部分があるわけでもなく 一日の大半の時間を費やすわけでもありません だからそういった分野では より多くの間違いを犯しているかもしれず もっと悪いことに、その間違いになかなか気付きません 錯視では間違いを簡単に示すことができますが 認識の誤りを人に示すのは ずっと難しいからです
そこで 私は認識の錯覚、または 意思決定の錯覚を同じように示したいと思います これは社会科学で私の大好きなグラフで ジョンソンとゴールドスタインの論文からです これは基本的に 臓器を寄付することに 関心を示した人の割合を表します これは、いくつかのヨーロッパの国ですが 基本的に二つのタイプに分かれています 右の国はたくさん寄付しそうな国 そして左の国は かなり少ないか ほとんど寄付しません なぜたくさん寄付する国と あまり寄付しない国があるのでしょう?
この質問をすると 通常、文化の違いだろうと言います どれほど他人を思いやれるか 誰か他の人に臓器を与えるというのは どれほど社会を思いやり、繋がっているかを示すように思えます または、宗教的な理由 でも、このグラフを見ると 似たような文化背景と思われる国が 実は、かなり異なった振る舞いをするのがわかります 例えばスウェーデンは、右側にありますが 文化的に似ていると思われるデンマークは 左側です ドイツは左、そしてオーストリアは右 オランダは左、そしてベルギーは右 そして最後に、ヨーロッパの類似点を どう定義付けるかによって イギリスとフランスが文化的に似ているかどうかはさておき 臓器提供に関しては 非常に異なることがわかります
オランダについては面白い話があります オランダは提供しない方のグループの中では高い割合を示します この28パーセントは オランダのすべての家庭に 臓器提供のプログラムに入るよう嘆願する手紙を送付した結果 得られたということが判明しました 「頼まれてするのにも限度がある」という言い回しはご存知ですね それは臓器提供では28パーセントということです
(笑)
右側の国が何をしているにせよ 頼み込むよりも ずっとうまくやっています 何をしているのでしょう? その秘訣はDMV(運輸局)の記入用紙にありました こういうことです 左の国のDMVは このような 記入用紙を使っています 臓器提供者プログラムに参加したい場合 下のチェックボックスに印を入れてください どうなるでしょう? みんなチェックをつけず 参加しません 右側の寄付の多い国は 記入用紙がわずかに違っています 参加したくない人は 下記のチェックボックスに印をしてください 興味深いことに この用紙を受け取った人も 同じく印をしません その結果 参加することになります
(笑)
では、これが意味することを考えてみましょう 朝目を覚ましてからずっと 自分の意志で行動しいると思っています 起きて洋服ダンスを開け 何を着るか決めていると思っています 冷蔵庫を開け 何を食べるか決めていると思っている これが実際 示すものは 多くの決断を自分ではしていないこと それは あの記入用紙をデザインした人の手の中にあるのです DMVの建物に入ったら その用紙をデザインした人が あなたの行動に 多大な影響力をもっています これらの結果を予感するのは非常に難しいです 考えてもみてください どれだけの人が 明日 免許証を書き換えに DMVに行って あなた自身の行動を変える記入用紙に 直面すると思うでしょう? 影響すると思うのは難しいですね 「あの変なヨーロッパの連中なら そうだろうさ」 とは思っても 自分たちに関しては 自分で制御している感覚があります 自分でコントロールしていて 決定を下しているという感覚があり 実は決定している幻影を 見ているに過ぎないんだという考えを 受け入れるのは大変難しいです
こう言う人もいるでしょう 「これは あまり大切な事じゃないから」 事実 これはあなたが死んだ後に どうなるかを決めるものです 死んだ後に起こることになんて かまっていられません 合理性を信じる普通の経済学者は こう言うでしょう「鉛筆持ち上げ Xと印をつけるコストのほうが 決定による利益より大きいからさ」 だからこんな結果になるんだと しかし実際は それが簡単だからではなく 取るに足らないからでも、我々が気にかけないからでありません 逆です 私たちはそれを気にかけていて それは難しく しかも複雑なのです 複雑すぎてどうしていいかわからないのです どうしていいかわからないから 何であれ選ばれているものを そのまま受け入れるのです
もう一つ例を挙げましょう これはレデルマイヤーとシェーファーの論文からです 彼らは言っています「これらの効果は 高い報酬を得ている専門家の 意思決定においても よく見られる」 患者の事例研究を装って 一団の医師を集めました この患者は67歳の農民で 右腰の痛みにずっと苦しんでいました 医者たちにこう説明します 「あなたは 数週間前に もう この患者には施す手がないと判断しました 薬はどれもまったく効き目がない 患者に人口股関節置換を薦めました 手術です いいですね?」 患者は人工股関節置換手術を受ける手続きを始めています それから医師たちの半数にこう言います 「昨日、患者の記録を再検討し 薬剤の1つを試し忘れていたのに気付きました イブプロフェンはまだ試していない どうしますか?あなたは患者を引戻してイブプロフェンを試しますか? それとも、そのまま手術を受けさせますか? ありがたいことに、この件では 殆んどの医者は 患者を引きとめてイブプロフェンを試すという判断をしました 医者として 良いことです
他の医者のグループにはこう言いました 「昨日、患者の記録を再検討し 薬剤を2つ試し忘れていたことに気付きました イブプロフェンとピロキシカムです」 「試していない薬剤が2つありますが、どうしますか? そのままにするか、引き戻すか 引き戻すなら、イブプロフェンとピロキシカムのどちらを試しますか?」 さて考えてみてください この決定は 患者にそのまま手術を受けさせるのは簡単 しかし引き戻すほうは 突然複雑になりました 決めることが一つ増えました さでどうなるでしょう? 大多数の医者は患者に 人工関節置換手術を 受けさせることを選びます この結果には 不安になりますね (笑) 皆さんが医者にかかるとき 問題は 医者がこうは考えないこと 「ピロキシカム、イブプロフェン、 人工股関節置換 どれにしよう? よし、人工股関節置換にしよう」 しかしこれをデフォルトとして設定してしまうと それは人々の行動に大きな支配力を持ちます
不合理な意思決定に関する例をあと2、3上げましょう 想像して下さい、私があなたにこういったオファーを出します ローマに週末旅行に行きたいですか? 費用はすべてこっち持ちです ホテル、旅費、食事、朝食 コンチネンタル ブレックファスト 全部タダ それとも 週末のパリ? さて週末のパリと 週末のローマ これは異なるものです 食事 文化 芸術 みな違います これに誰も望まない選択肢を 追加してみましょう 「どれがいいですか? ローマでの週末 パリでの週末 車を盗まれる」 (笑) おかしな発想です 車の盗難にあうという選択肢が 何かに影響するでしょうか? (笑) では もし車の盗難にあう事が もうちょっと違ったものだったら? ローマの旅行で 旅費に朝食 すべての費用が支払われる でも朝のコーヒーはなし―というのが選択肢だとしたら? コーヒーが飲みたければ自分で支払います 2.5ユーロです さて ある意味 コーヒーつきのローマが選べるのに なぜコーヒーなしのローマを選びたいと思うでしょう? まるで車の盗難のように 明らかに劣った選択肢です しかしなんと 「コーヒーなしのローマ」が加わった途端に 「コーヒーつきのローマ」の人気が上がるのです みんなそちらを選びます コーヒーなしのローマという存在が コーヒーつきのローマの魅力を引き立てるのです そしてコーヒーなしのローマだけでなく パリよりも魅力的になります (笑)
この原則にそった例が2つあります これは数年前のエコノミスト誌の広告で 3つの選択があります オンライン購読、59ドル 雑誌の定期購読 125ドル 両方なら 125ドル (笑) 私はこれを見て、エコノミスト誌に電話しました 何の意図があってのことかが知りたかったのです 私は、たらいまわしにされ そしてようやくウェブサイトを担当していた人にたどり着きました 彼らに電話したら、確認してみますということでした その後あの広告はなくなったのですが、何の説明もありませんでした
ですから私は エコノミスト誌に 一緒にやってほしかった実験をすることにしました MITの学生100人に 「どちらを選ぶ?」と聞きました これがそれぞれのシェアです 大部分の人が"両方"という選択を選びました ありがたいことに、真ん中はいませんでした 学生は読むことはできるようです (笑) しかし、そこに誰も望まない選択肢があるので それを除くことができますね? それで、私はもう一つのバージョンを印刷しました 真ん中の選択肢を抜いたものです 別な学生100人に選ばせました これがその結果です 最も人気のあった選択肢が、最も人気のないものになりました そして、最も人気がなかったものが、最も人気があるようになりました
これが何を意味するかというと、真ん中の役に立たない選択肢は 誰もそれを望まないという点では役立たずですが 人に自分が望むものを分らせる点で 役立たずではなかったのです 事実、雑誌のみで125ドルという 真ん中のオプションと比較して 雑誌とウェブの両方で125ドルというのは、すごくお得に感じられます そして結果として、人はそれを選びます ここでの基本的な考え方は 我々は自分の好みをよく分ってないということです そして自分の好みをあまり知らないがゆえに 我々は外部の影響を受けやすいのです デフォルト、我々に提示される特別なオプション などなど
もう一つの例は 肉体的な魅力ということに関しては 誰かに会ってすぐに、好きかどうかわかると私たちは思い込んでいます ひきつけられるかどうか これがカップリングパーティみたいなものが成り立つ理由です それで私はこれを実験してみることにしました 人物のイメージをご覧いただきます 本物の人ではありません この実験の対象は人です 私は一部の人々に トムの写真とジェリーの写真を見せて こう聞きました「トムとジェリーどっちとデートしたい?」 でも半分の人には、ジェリーの醜いバージョンを加えました Photoshopを使って ジェリーをすこし魅力的じゃなくしました (笑) 他の人には、トムの醜いバージョンを加えました そして問題は、醜いジェリーと醜いトムは 彼らの魅力的な兄弟の助けになるか? 答えは、もちろんイエスです 醜いジェリーがいると、ジェリーに人気が出ます 醜いトムがいると、トムに人気がでます
(笑)
もちろん これには人生一般において 2つの明確な意味があります もし飲み歩きに行くなら誰を一緒に連れて行くか (笑) 少し醜いバージョンの自分を連れて行きたいですね (笑) よく似ていて、でもちょっと醜い (笑) もう1つの点はもちろん 誰かに飲みに誘われたとき、自分がどう思われているかわかるということです (笑) さて、わかりますね
共通項は何でしょう? それは 経済学について考えるとき この美しい人間性という面に触れます 「人間とはなんたる傑作か!理性の高貴なること!」 我々は自分や他人に対してこういう見方をします 行動経済学的見解は 人々にあまり寛大ではありません 行動経済学者は人を医学的にこう見ています (笑) しかし希望の兆しがあります 希望の兆しは 私が思うには 行動経済学が面白くて刺激的な理由でもあります 我々はスーパーマンかホーマー シンプソンか?
物質的な何かを作るときには 我々は限界を理解します 階段を造って、そしてこのような 誰もが使えはしないものを作ります (笑) 我々は限界を理解しています そして限界をわきまえて作ります しかし、精神的な世界となると 健康保険や年金や株式市場みたいなものをデザインするとき どうも我々は 限界を忘れます 我々が物質的な限界を理解すると同様に 認識的な限界を理解するならば 我々をみんな同じようには見ないにしても より良い世界を設計することができると思います これが行動経済学が示す希望なのです
どうもありがとう
(拍手)
原文
I'll tell you a little bit about irrational behavior. Not yours, of course -- other people's. (Laughter)
So after being at MIT for a few years, I realized that writing academic papers is not that exciting. You know, I don't know how many of those you read, but it's not fun to read and often not fun to write -- even worse to write. So I decided to try and write something more fun. And I came up with an idea that I will write a cookbook. And the title for my cookbook was going to be "Dining Without Crumbs: The Art of Eating Over the Sink." (Laughter) And it was going to be a look at life through the kitchen. And I was quite excited about this. I was going to talk a little bit about research, a little bit about the kitchen. You know, we do so much in the kitchen I thought this would be interesting. And I wrote a couple of chapters. And I took it to MIT press and they said, "Cute, but not for us. Go and find somebody else." I tried other people and everybody said the same thing, "Cute. Not for us."
Until somebody said, "Look, if you're serious about this, you first have to write a book about your research. You have to publish something, and then you'll get the opportunity to write something else. If you really want to do it you have to do it." So I said, "You know, I really don't want to write about my research. I do this all day long. I want to write something else. Something a bit more free, less constrained." And this person was very forceful and said, "Look. That's the only way you'll ever do it." So I said, "Okay, if I have to do it -- " I had a sabbatical. I said, "I'll write about my research if there is no other way. And then I'll get to do my cookbook." So I wrote a book on my research.
And it turned out to be quite fun in two ways. First of all, I enjoyed writing. But the more interesting thing was that I started learning from people. It's a fantastic time to write, because there is so much feedback you can get from people. People write me about their personal experience, and about their examples, and what they disagree, and nuances. And even being here -- I mean the last few days, I've known really heights of obsessive behavior I never thought about. (Laughter) Which I think is just fascinating.
I will tell you a little bit about irrational behavior. And I want to start by giving you some examples of visual illusion as a metaphor for rationality. So think about these two tables. And you must have seen this illusion. If I asked you what's longer, the vertical line on the table on the left, or the horizontal line on the table on the right? Which one seems longer? Can anybody see anything but the left one being longer? No, right? It's impossible. But the nice thing about visual illusion is we can easily demonstrate mistakes. So I can put some lines on; it doesn't help. I can animate the lines. And to the extent you believe I didn't shrink the lines, which I didn't, I've proven to you that your eyes were deceiving you. Now, the interesting thing about this is when I take the lines away, it's as if you haven't learned anything in the last minute. (Laughter) You can't look at this and say, "Okay now I see reality as it is." Right? It's impossible to overcome this sense that this is indeed longer. Our intuition is really fooling us in a repeatable, predictable, consistent way. And there is almost nothing we can do about it, aside from taking a ruler and starting to measure it.
Here is another one -- this is one of my favorite illusions. What do you see the color that top arrow is pointing to? Brown. Thank you. The bottom one? Yellow. Turns out they're identical. Can anybody see them as identical? Very very hard. I can cover the rest of the cube up. And if I cover the rest of the cube you can see that they are identical. And if you don't believe me you can get the slide later and do some arts and crafts and see that they're identical. But again it's the same story that if we take the background away, the illusion comes back. Right. There is no way for us not to see this illusion. I guess maybe if you're colorblind I don't think you can see that. I want you to think about illusion as a metaphor.
Vision is one of the best things we do. We have a huge part of our brain dedicated to vision -- bigger than dedicated to anything else. We do more vision more hours of the day than we do anything else. And we are evolutionarily designed to do vision. And if we have these predictable repeatable mistakes in vision, which we're so good at, what's the chance that we don't make even more mistakes in something we're not as good at -- for example, financial decision making: (Laughter) something we don't have an evolutionary reason to do, we don't have a specialized part of the brain, and we don't do that many hours of the day. And the argument is in those cases it might be the issue that we actually make many more mistakes and, worse, not have an easy way to see them. Because in visual illusions we can easily demonstrate the mistakes; in cognitive illusion it's much, much harder to demonstrate to people the mistakes.
So I want to show you some cognitive illusions, or decision-making illusions, in the same way. And this is one of my favorite plots in social sciences. It's from a paper by Johnson and Goldstein. And it basically shows the percentage of people who indicated they would be interested in giving their organs to donation. And these are different countries in Europe. And you basically see two types of countries: countries on the right, that seem to be giving a lot; and countries on the left that seem to giving very little, or much less. The question is, why? Why do some countries give a lot and some countries give a little?
When you ask people this question, they usually think that it has to be something about culture. Right? How much do you care about people? Giving your organs to somebody else is probably about how much you care about society, how linked you are. Or maybe it is about religion. But, if you look at this plot, you can see that countries that we think about as very similar actually exhibit very different behavior. For example, Sweden is all the way on the right, and Denmark, that we think is culturally very similar, is all the way on the left. Germany is on the left. And Austria is on the right. The Netherlands is on the left. And Belgium is on the right. And finally, depending on your particular version of European similarity, you can think about the U.K and France as either similar culturally or not. But it turns out that from organ donation they are very different.
By the way, the Netherlands is an interesting story. You see the Netherlands is kind of the biggest of the small group. Turns out that they got to 28 percent after mailing every household in the country a letter begging people to join this organ donation program. You know the expression, "Begging only gets you so far"? It's 28 percent in organ donation.
(Laughter)
But whatever the countries on the right are doing they are doing a much better job than begging. So what are they doing? Turns out the secret has to do with a form at the DMV. And here is the story. The countries on the left have a form at the DMV that looks something like this. Check the box below if you want to participate in the organ donor program. And what happens? People don't check, and they don't join. The countries on the right, the ones that give a lot, have a slightly different form. It says check the box below if you don't want to participate. Interestingly enough, when people get this, they again don't check -- but now they join.
(Laughter)
Now think about what this means. We wake up in the morning and we feel we make decisions. We wake up in the morning and we open the closet and we feel that we decide what to wear. And we open the refrigerator and we feel that we decide what to eat. What this is actually saying is that much of these decisions are not residing within us. They are residing in the person who is designing that form. When you walk into the DMV, the person who designed the form will have a huge influence on what you'll end up doing. Now it's also very hard to intuit these results. Think about it for yourself. How many of you believe that if you went to renew your license tomorrow, and you went to the DMV, and you would encounter one of these forms, that it would actually change your own behavior? Very, very hard to think that you will influence us. We can say, "Oh, these funny Europeans, of course it would influence them." But when it comes to us, we have such a feeling that we are at the driver's seat, we have such a feeling that we are in control, and we are making the decision, that it's very hard to even accept the idea that we actually have an illusion of making a decision, rather than an actual decision.
Now, you might say, "These are decisions we don't care about." In fact, by definition, these are decisions about something that will happen to us after we die. How could we care about something less than something that happens after we die? So a standard economist, someone who believes in rationality, would say, "You know what? The cost of lifting the pencil and marking a V is higher than the possible benefit of the decision, so that's why we get this effect." But, in fact, it's not because it's easy. It's not because it's trivial. It's not because we don't care. It's the opposite. It's because we care. It's difficult and it's complex. And it's so complex that we don't know what to do. And because we have no idea what to do we just pick whatever it was that was chosen for us.
I'll give you one more example for this. This is from a paper by Redelmeier and Schaefer. And they said, "Well, this effect also happens to experts, people who are well-paid, experts in their decisions, do it a lot." And they basically took a group of physicians. And they presented to them a case study of a patient. Here is a patient. He is a 67-year-old farmer. He's been suffering from a right hip pain for a while. And then they said to the physician, "You decided a few weeks ago that nothing is working for this patient. All these medications, nothing seems to be working. So you refer the patient to hip replacement therapy. Hip replacement. Okay?" So the patient is on a path to have his hip replaced. And then they said to half the physicians, they said, "Yesterday you reviewed the patient's case and you realized that you forgot to try one medication. You did not try ibuprofen. What do you do? Do you pull the patient back and try ibuprofen? Or do you let them go and have hip replacement?" Well the good news is that most physicians in this case decided to pull the patient and try the ibuprofen. Very good for the physicians.
The other group of the physicians, they said, "Yesterday when you reviewed the case you discovered there were two medications you didn't try out yet, ibuprofen and piroxicam." And they said, "You have two medications you didn't try out yet. What do you do? You let them go. Or you pull them back. And if you pull them back do you try ibuprofen or piroxicam? Which one?" Now think of it. This decision makes it as easy to let the patient continue with hip replacement. But pulling them back, all of the sudden becomes more complex. There is one more decision. What happens now? Majority of the physicians now choose to let the patient go to hip replacement. I hope this worries you, by the way -- (Laughter) when you go to see your physician. The thing is is that no physician would ever say, "Piroxicam, ibuprofen, hip replacement. Let's go for hip replacement." But the moment you set this as the default it has a huge power over whatever people end up doing.
I'll give you a couple of more examples on irrational decision-making. Imagine I give you a choice. Do you want to go for a weekend to Rome? All expenses paid: hotel, transportation, food, breakfast, a continental breakfast, everything. Or a weekend in Paris? Now, a weekend in Paris, a weekend in Rome, these are different things; they have different food, different culture, different art. Now imagine I added a choice to the set that nobody wanted. Imagine I said, "A weekend in Rome, a weekend in Paris, or having your car stolen?" (Laughter) It's a funny idea, because why would having your car stolen, in this set, influence anything? (Laughter) But what if the option to have your car stolen was not exactly like this. What if it was a trip to Rome, all expenses paid, transportation, breakfast, but doesn't include coffee in the morning. If you want coffee you have to pay for it yourself. It's two euros 50. Now in some ways, given that you can have Rome with coffee, why would you possibly want Rome without coffee? It's like having your car stolen. It's an inferior option. But guess what happened. The moment you add Rome without coffee, Rome with coffee becomes more popular. And people choose it. The fact that you have Rome without coffee makes Rome with coffee look superior, and not just to Rome without coffee -- even superior to Paris. (Laughter)
Here are two examples of this principle. This was an ad from The Economist a few years ago that gave us three choices. An online subscription for 59 dollars. A print subscription for 125. Or you could get both for 125. (Laughter) Now I looked at this and I called up The Economist. And I tried to figure out what were they thinking. And they passed me from one person to another to another, until eventually I got to a person who was in charge of the website. And I called them up. And they went to check what was going on. The next thing I know, the ad is gone. And no explanation.
So I decided to do the experiment that I would have loved The Economist to do with me. I took this and I gave it to 100 MIT students. I said, "What would you choose?" These are the market share. Most people wanted the combo deal. Thankfully nobody wanted the dominated option. That means our students can read. (Laughter) But now if you have an option that nobody wants, you can take it off. Right? So I printed another version of this, where I eliminated the middle option. I gave it to another 100 students. Here is what happens. Now the most popular option became the least popular. And the least popular became the most popular.
What was happening was the option that was useless, in the middle, was useless in the sense that nobody wanted it. But it wasn't useless in the sense that it helped people figure out what they wanted. In fact, relative to the option in the middle, which was get only the print for 125, the print and web for 125 looked like a fantastic deal. And as a consequence, people chose it. The general idea here, by the way, is that we actually don't know our preferences that well. And because we don't know our preferences that well we're susceptible to all of these influences from the external forces: the defaults, the particular options that are presented to us, and so on.
One more example of this. People believe that when we deal with physical attraction, we see somebody, and we know immediately whether we like them or not, attracted or not. Which is why we have these four-minute dates. So I decided to do this experiment with people. I'll show you graphic images of people -- not real people. The experiment was with people. I showed some people a picture of Tom, and a picture of Jerry. I said "Who do you want to date? Tom or Jerry?" But for half the people I added an ugly version of Jerry. I took Photoshop and I made Jerry slightly less attractive. (Laughter) The other people, I added an ugly version of Tom. And the question was, will ugly Jerry and ugly Tom help their respective, more attractive brothers? The answer was absolutely yes. When ugly Jerry was around, Jerry was popular. When ugly Tom was around, Tom was popular.
(Laughter)
This of course has two very clear implications for life in general. If you ever go bar hopping, who do you want to take with you? (Laughter) You want a slightly uglier version of yourself. (Laughter) Similar. Similar ... but slightly uglier. (Laughter) The second point, or course, is that if somebody else invites you, you know how they think about you. (Laughter) Now you're getting it.
What is the general point? The general point is that when we think about economics we have this beautiful view of human nature. "What a piece of work is man! How noble in reason!" We have this view of ourselves, of others. The behavioral economics perspective is slightly less generous to people. In fact in medical terms, that's our view. (Laughter) But there is a silver lining. The silver lining is, I think, kind of the reason that behavioral economics is interesting and exciting. Are we Superman? Or are we Homer Simpson?
When it comes to building the physical world, we kind of understand our limitations. We build steps. And we build these things that not everybody can use obviously. (Laughter) We understand our limitations, and we build around it. But for some reason when it comes to the mental world, when we design things like healthcare and retirement and stockmarkets, we somehow forget the idea that we are limited. I think that if we understood our cognitive limitations in the same way that we understand our physical limitations, even though they don't stare us in the face in the same way, we could design a better world. And that, I think, is the hope of this thing.
Thank you very much.
(Applause)